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Ayre 「MX-R」 [パワーアンプ]

ショップでの試聴結果が良かったので、自宅試聴をさせて頂くことにしました。

正直なところ、以前はAyreの「MX-R」にはそれほど良い印象を持っていませんでした。というのも、昨年のインターナショナル・オーディオショーのAXISSのブースで、「MX-R」+「silverflame」という組み合わせで鳴っていたのですが、その音が全くピンとこなかったからです。
ですから、店頭試聴の結果は自分としてはかなり意外でした。

休みの前日の夜に届けて頂いたので、次の日、早めに起きだしセッティングしました。音出ししてまず「恐ろしくクリアな音だな」と思いました。SNが非常に高く、おまけに音の立ち上がり、立ち下がりがすごく速いです。フォーカスが非常に良く、楽器ごとにピントが合っているのがわかります。全くにじみがない感じです。また奥行き・高さ方向に空間が広がり、これまで不満に思っていたことが、パワーアンプ1台ですべて解決した感じでした。

また、「MX-R」は外装の仕上げが素晴らしいと思いました。どうやったらこんな風にヒートシンクを削れるのか不思議なくらいです。オーディオの外観は、装置選びの重要なポイントなので、ポイントが非常に高いと思いました。密閉式のボディも埃の進入を気にしなくて良く、気に入りました。サイズも手頃で、重量は持ってみると見かけよりは全然重いですが、一人で問題なく移動できるレベルです。
それから、JEFF ROWLANDもそうなのですが、Cardas製のスピーカーターミナルが、しっかりケーブルを固定でき使いやすいです。(バナナ端子が使えないというデメリットもあるのですが)
ただ気にいらなかった点が1つ、XLR端子のロック機構が無いのが気になりました。ケーブル引っ張るとスポッと抜けそうなのが不安です。

夢中になって次々とCDを聴いていたところ、あることが気になってきました。はまるソースと、そうでないソースがあるのです。
打楽器系は最高でした。ハイスピードゆえ、1音1音がクリアで、音の粒立ちが見事です。また、オーケストラも素晴らしく、ホールの拡がりや残響の感じが上手く再現されます。これまで、ちゃんと再生できていなかったことが、よくわかりました。
反面、ボーカルものが困ったことになりました。ボーカルが非常にやせた感じになってしまうのです。ピントが合い過ぎてるという表現は適切ではないかもしれませんが、小さくまとまって化粧っ気のないスッピンな感じの音になってしまい、聴いてて楽しくないのです。宇多田ヒカルが宇多田ヒカルではなくなってしまい、別の歌手になったようでした。
録音が良いものは、そうでもないのですが、J-POPはほぼ全滅でした。「MX-R」を導入したらJ-POPは全てサブシステムで聴かなくてはならないという感じでした。

結局、???と思いながら、午前中から夜の7時まで試聴を続けました。そして「MX-R」の導入は見送ることにしました。ここまでソースを選ぶシステムとなると、さすがにあの金額は出せません。
J-POPだって、ルーメンホワイトで聴きたいのです。
インターナショナル・オーディオショーの時に感じたのはこれだったんだと思いました。なんだか素直すぎるのです。
「MX-R」は本当に素晴らしいアンプだと思うのですが、残念ながら「silverflame」には合わないようです。(これは私の全くの主観ですが)
後日、別のショップの方に相談した際に「MX-Rは、プリによってかなり音が変わる」と言われましたので、プリとの相性もあったのかもしれません。

結局、パワーアンプ選びは振り出しに戻りました。結構、買う気満々だったんですけどね(笑)
まあ、楽しみが先に延びたと思って、ゆっくり探したいと思います。
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