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JEFF ROWLAND D.G.「Criterion」生産完了 [プリアンプ]

私が愛用しているJEFF ROWLAND D.G.「Criterion」が、早くも生産完了となったようです。

http://www.taiyo-international.com/

正式発売が2008年12月とのことなので、わずか3年半での生産完了です。「Coherence」がモデルチェンジしながら14年程度売り続けられたことを考えると、ちょっと早すぎる気がします。
噂によると次のハイエンドプリを開発中とのことですが、JEFF ROWLAND D.G.の場合、いつ完成するかはわからないですからね。また、当分の間フラッグシッププリ不在ということになるかもしれません。
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JEFF ROWLAND D.G.「Criterion」復帰(バッテリー交換) [プリアンプ]

Criterion_battery.jpg
「Criterion」のバッテリーが保たない問題ですが、村井さん、いなさんからアドバイスを頂き、輸入代理店に問い合わせたところ、バッテリーを充電する制御回路に問題があるか、もしくはバッテリー自身に問題がある可能性が高いとのことで、点検して頂けることになりました。

発送してから10日ほどで帰って来たのですが、やはりバッテリーの1本に問題があったとのこと。「Criterion」は単一電池タイプのNiMH充電池が6本内蔵されているのですが、それが6本とも新品に交換されて帰ってきました。
交換後のバッテリーが、写真の「TENERGY PREMIUM」。ググってみるとAmazon.comとかでも普通に売っているので、USではメジャーな製品のようです。実力容量は、なんと10,000mAh。eneloopの単一電池タイプの実力容量が6,000mAhのようですので、かなりの高容量タイプです。

帰って来たのは先週末だったのですが、フル充電状態ではなかったので駆動時間は確認できず、今日初めて確認してみました。
結果は上々で、今日は4時間18分!保ちました。素晴らしい!!。バッテリーの残量表示が半分くらいになると、突然充電が始まることもなく、ギリギリまで粘ってくれます。どうやら、これが本来の姿みたいです。
こんなことなら、もっと早く輸入代理店に相談してみれば良かった・・・。村井さん、いなさん、アドバイス頂き本当にありがとうございました。
また、迅速にご対応頂いた太陽インターナショナルにも感謝いたします。
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JEFF ROWLAND D.G.「Criterion」バッテリー駆動 vs AC駆動 [プリアンプ]

長らくお待たせいたしました。少しだけ時間的な余裕ができましたので、「Criterion」に関するレビューを書いてみたいと思います。まずは、多くの方が最も興味があると思われる、バッテリー駆動 とAC駆動の違いに関してです。

バッテリー駆動 とAC駆動、これらの大きな違いはおそらくS/N比なのだと思います。しかし、 S/Nの良さを表す代表的な言葉である「背景の静かさ」や「透明感」の違いを感じることはほとんどありません。「Criterion」の場合、AC駆動でも十分に静かで透明感のある音だからです。では、どこに違いが現れるかというと、「余韻の長さ」と「空間の広がり」です。
「Criterion」は、とても使い勝手が良く、リモコンの左右キーで駆動方式を切り替えることができます。右キーでバッテリー駆動、左キーでAC駆動に切り替わります。切り替わる時間は非常に短く、音が途切れることはありません。本体からカチンという音がし、バッテリー残量表示の電池マークの左側に、バッテリー駆動を表す「B」の文字が表示/非表示されることで切り替わったことがわかるのです。そのため、この2つの駆動方式の音を聞き比べるのは非常に簡単です。
バッテリー駆動に切り替えると、空間が前後左右にスッと広がるのがわかります。そして、音の周辺に余韻がふわっと広がり、スーッと消えて行くのをとらえることができ、音が鳴っている空間の空気の密度のようなものを感じることができます。おそらく、これらの違いは誰にでもわかるレベルだと思いますので、是非実際に体験して頂ければと思います。都内周辺の方であれば、秋葉原のダイナミックオーディオ5555の7Fに行けば常時展示されているはずです。もっとも、7Fに行くのはちょっと勇気がいりますけどね(笑)

「余韻の長さ」と「空間の広がり」。これらが最も大きな違いなのですが、実は言葉にできない何とも言えない気持ち良さが、バッテリー駆動の一番の良さだと思います。少し浮遊感があり、しかしリアルだと感じる音です。多くの場合、この感じを味わってしまうと、AC駆動に戻す気にはなりません。

では、バッテリー駆動が万能なのかというと、そういうわけではなさそうです。
アコースティック楽器やしっとりとしたボーカルものに関しては、圧倒的にバッテリー駆動がおすすめです。対して、クラブ・ミュージック等の電子楽器の打ち込み系やロック、ポップス等に関しては、AC駆動の方が良い場合が多々あります。AC駆動の方がソリッドで音も前に出てきますし、明るめの音調になりますので、そういう音が合うソースに対してはAC駆動を選んだ方が良いかと思います。「Corus」は聴いたことないのであくまで推測ですが、巷の評判通りAC駆動の「Criterion」に限りなく近いのであれば、この系統の音楽を中心に聴かれる方は、「Corus」を選ばれるのも懸命な選択かと思います。

ちなみにバッテリー駆動に関してひとつ悩みがあります。うちの「Criterion」はバッテリーが、2時間〜2時間半くらいしか保たないのです。デモ機は、3〜4時間保ったんですけどね・・・。
新品なので、まだ調子が出てないのかと思い、できるだけバッテリー駆動にして放電→充電を繰り返しているのですが、結果はあまり変わらないですね。
もし、ご覧頂いている方で「Criterion」のユーザーの方がいらっしゃれば、バッテリー駆動時間がどの程度か教えて頂けないでしょうか。よろしくお願いいたします。
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JEFF ROWLAND D.G.「Criterion」導入 [プリアンプ]

結局、悩んだ末にJEFF ROWLAND D.G.の「Criterion」を導入しました。現行プリの「Capri」と比較して、全ての面で優位性があること、音に違和感がないことが導入のための最低条件でしたが、最終的に決め手となったのは「自分らしいのはどれか?」というなんとも曖昧な条件でした。自分らしいっていったい何なの?という感じですが、自分の家に迎え入れるためには、自分の感覚に近く愛着がわくものでなくてはなりません。そういう意味では「C-3800」はそこから外れていたし、「Criterion」が最も私に近い感じがしたということかなと思います。

ラックの上段に組み上げてみて思ったのは、このプリアンプは佇まいが素晴らしい。通常のフルサイズのオーディオよりも、ひとまわりコンパクトなのですが、そのサイズ感が最高で、空間にスッと溶け込むための重要な要素となっているように思います。このサイズは、おそらくアルミブロックの規格サイズが影響しているのではないかと想像しているのですが、もしそうでなく意図的にこのサイズに決めたのならば、素晴らしいセンスの持ち主だと言わざるを得ません。
表面の仕上げは、最近のJEFF ROWLANDの製品に共通している全面波状のテクスチャで、前面はシルバー、後ろ側は黒のアルマイト仕上げのツートーンカラーです。「Coherence」等、以前のJEFF ROWLANDの仕上げと比べると簡素(手抜き?)になったと言う方もいらっしゃいますが、私はこのくらいスッキリしている方が好みです。

初日は、「レンジが狭いなあ、本当はこんなもんじゃないよな」と思いましたが、3日目位から上も下も出るようになってきました。次々といろんなCDをかけてみますが、何を聴いても楽しい! 全く違和感のない音が、あくまで自然に出てきます。解像度は十分に高く、音数も多いのですが、これ見よがしなところが全くなく、そうだと感じさせません。
ただ、JEFFらしさは健在で、ほんのわずかに艶を感じ、スッキリした中にも美しいと思えるニュアンスを含んでいます。
個人的に一番嬉しいのは、ピアノの音が本当に美しいこと。これだけで、買ってよかったと思えるほどです。ピアノのCDばかりかけたくなるのが玉に瑕ですが・・・。

導入後しばらくして自分でも驚いたのは、S/Nの良さに関して当たり前のこととして受け止めていること。試聴のときには、あれだけ背景が静かであることに驚いたのに、いまは当然のことのように気にもしていません。人間、贅沢を憶えるときりがないですね(笑)

結果的に導入は正解だったと思ってます。ソフトウェアのバグがあり、使い勝手が悪い部分も見つかってはいるのですが、マイナス面はそれほど多くありません。
いろいろと感じるところが多いアンプですので、これから少しの間「Criterion」の話題を中心にブログを更新していくことになるかと思います。
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ARION「Line Preamplifier」 [プリアンプ]

目先を変えてみようと、ARIONの「Line Preamplifier」をお借りしてみました。

電源部と増幅部に分かれた2筐体で構成され、それらを専用の電源ケーブルで接続します。増幅部は全面アルミパネルで造られていますが、電源部はフロントパネルだけアルミで、他の部分は黒の板金です。ここは少し残念なところ。なお、このアンプには電源スイッチがないため、電源ケーブル挿すと電源が入りっぱなしです。基本、入れっぱなしにしておけということでしょう。
ボリュームのつまみは小さめですが、操作はそれほどやりづらくないです。FMアコースティックよりも、むしろ適正ボリュームに調整しやすいかも。

説得力のある音色です。楽器音の質感が良く出ていて、特に低域の質感が素晴らしい。鮮度感が高く、決して抜けがいいわけではありませんが、立ってくる感じの音で、音楽と対峙することを求められているようです。
対して、音の広がりはいまひとつ、どちらかというと音色で聴かせるタイプかと思います。とはいえ、まったくの不得意というわけでなく、あくまで「KX-R」や「Criterion」と比較するとというレベルですけど。
コニサーの音に似ているという話があるようですが、私はコニサーを聴いたことがありませんので、その点に関してはコメントできません。

総じて、鮮度感、音色の質感等、魅力のあるプリアンプです。ただ、1台目としては買えないかな。

追記(2012.3.18)
このアンプは後に、ボリュームがアッテネーターからボリュームICに変更される等のマイナーチェンジが行われ、「Line 1」という名称に変更されたようです。
私が試聴したのは初期型の方であり、現行型は聴いたことがありません。そのため、このレビューは現行型とは特徴が異なる可能性があることをご考慮ください。
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Accuphase「C-3800」 [プリアンプ]

実は2月の下旬にAccuphaseの「C-3800」を自宅試聴させて頂いていたのですが、なかなかレビューをアップできていませんでした。

結果から言うと、このプリアンプかなりいいです。
正直なところ、これまでアキュフェーズの製品を聴いてピンときたことが一度もありませんでした。しかし、「C-3800」は初めていいと思いました。

巷の噂通り、S/Nがすごくいいです。JEFF ROWLAND D.G.の「Criterion」に匹敵するくらいの良さだと思いました。ただ、「Criterion」とは別の種類の良さです。「Criterion」のそれが、静けさや漆黒の暗闇を感じさせるのに対して、「C-3800」の方はただ透明という感じで、空気中のちりをフィルターで全部取り去ってしまった雰囲気です。
余韻の再現力も高く、滞空時間は「Criterion」と比較すると短めですが、むしろこちらの方が自然な気もします。低域の沈み込みも十分で、レンジの広さを感じます。

セッティングには、かなり敏感みたいです。土日の2日間聴いたのですが、最初の日の印象は良いものではありませんでした。全体の音が混ざり気味で分離できておらず、野暮ったい印象を持ちました。候補から落とすつもりで、それを確認するために次の日聴き始めたら、全然印象が違うます。どうしてだろう?と不思議に思いながら2曲ほど聴いて気づきました。ラック内に場所を確保できず、床の上に直接置いた状態だったのですが、運搬時に使ったカグスペールを脚の下に挟んだままだったのです。そう、カグスペールの上に乗せたままの方が全然音がいいのです。恐るべし、カグスベール(笑)。外してみたら、前日と同じがっかりな音。結局2日目は、挟んだままで試聴しました。

  ・現存のプリアンプで最高レベルと思われる十分に満足できる音
  ・価格も良心的。まさにバーゲンプライス
  ・日本製で造りも良い
  ・Accuphaseは5年保障
  ・部品がある限り、永続的に修理してもらえる

これらのことを考えると「C-3800」を買わない理由がありません。にもかかわらず、すんなりと導入に踏み切れずにいます。その理由の一つは、

  ・デザインが好みでない

正直Accuphaseのデザインは苦手です。過去の製品とのマッチングを考えて、デザインを変更しないという企業ポリシーは素晴らしいと思いますが、いかんせん古臭い感じは否めません。もっとモダンなデザインの別シリーズを作ってくれないかなと思います。それに、他の機器が全部シルバーなのに、1つだけゴールドが入るのは避けたいです。
そしてもう一つの理由は、

  ・音がどうも鮮烈さに欠ける感じがする

好みの音はどちらかというとクール目の方だと思いますし、別に熱い音を求めているわけではないのですが、ちょっと引っかかります。クラシックやピアノソロなどの曲はとても良いのですが、ジャズやロック等のジャンルでは、曲によって少し物足りなく感じました。もっとも、贅沢な悩みなのかもしれませんが・・・。

一時期は、もう買ってしまおうかとも思ったのですが、このように悩んでいるうちに地震が来てしまい、プリの導入どころではなくなりました。
というわけで、導入時期も含め、まだ悩み続けています。

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JEFF ROWLAND D.G.「Criterion」 [プリアンプ]

Criterion.jpg

年末から年始にかけて、JEFF ROWLAND D.G.の「Criterion」を自宅試聴させて頂きました。

「Criterion」は2筐体に分かれており、上側が電源/バッテリー/ディスプレイ/音量・入力等のコントロール系統が入った電源部、下側は回路基盤が入った増幅部となっていて、音声信号が通る部分とそれ以外の部分とがスッパリと切り分けられています。ボディがアルミの削り出しのため、見た目よりかなり重いのですが、2筐体のため1台ずつはそれほど重くなく、設置はわりと容易です。たまに腰が痛くなる私にとっては優しいアンプと言えます。
電源部の底面と増幅部の上面に小さな窪みが4つずつあり、そこにデルリンという樹脂素材のボールを入れて、上下で挟みこむことで安定した設置が可能になっています。上下の2筐体は厚みは違いますが、幅と奥行きが揃えられており、また前述のボールによってピッタリと揃えて設置できるので、見た目はかなりすっきりしています。多くの電源別体の機器が、なんだかよくわからない怪しい箱としか見えない電源部を抱えているのとは対照的です。
ちなみに電源部から増幅部へは、左右独立の専用ケーブルでDC電源が供給されます。

ボディの仕上げは他のJEFF ROWLAND D.G.の製品同様、前面はピカピカに磨き込まれたシルバーのパネル風で、後ろ側は黒のアルマイト。全体に付けられた波状のテクスチャも最近のJEFF ROWLAND D.G.製品と同様です。
今回は、長い期間お借りすることができましたので、現使用のプリアンプと交換しラック内にずっと収めていたのですが、角Rが大きめの優しさを感じるボディデザインをずっと見ていると、どこか北欧のデザインをイメージさせ、拙宅のリビングに既に馴染んでいるようでした。

鳴らし始めて一番驚いたのは、音の背景がものすごく静かなこと。S/Nの良さは噂通りで、この静けさは特筆すべきものがあります。何も無い空間に音が吸い込まれるように消えて行く感じがします。
それから、余韻の再現力が素晴らしい。余韻が長く、音の周りにスーっと広がって行くのが見えるようです。
また、左右のセパレーションがかなり良いみたいで、打ち込み系の曲でパンニング等の細かい処理が行われているのが手に取るようにわかります。こんな経験は初めてで、パワーをモノラルに変えた時と同じくらいの効果を感じました。

現使用の同じくJEFF ROWLAND D.G.の「Capri」と比べると、地味目でシックな音調に聴こえますが、音数は確実に増えています。パッと聴きで解像度が高いという感じはせず、印象は静かなのだけれども、よく聴くと実はいろんな音が鳴っていることに気づきます。尖ったところがなく、非常に聴きやすい音です。そのため、迫力不足と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、決して柔らか過ぎたり美音過ぎるということはなく、素直に音が出ている感じがします。「Criterion」と比べてみて「Capri」は実はかなり甘く柔らかい音調だったということがわかりました。
ただ、あまりに静的な雰囲気になって聴きやすくなるので、何かを失っている感はあります。しかし、それでもいいやと思えるくらいの魅力を持っていると思います。

肝心のバッテリー駆動とAC駆動の音の違いですが、一番の違いは余韻にあります。
「Criterion」は、リモコンの左右キーでバッテリー ←→ ACの切り替えが簡単にできますので、曲を聴きながら違いを試す事が可能です。音調は全く変わらないので、切り替えた瞬間は?と思うのですが、バッテリー駆動の方がなんだか気持ちがいい。そこで良く聴いてみると余韻の長さが違うことに気がつきます。
ただ、AC駆動の音がダメかというとそういうわけではなく、AC駆動でも十分なクオリティです。また、AC駆動の方が若干明るめで元気な音になります。そのため、曲によってはAC駆動で聴いた方が良く聴こえることもありそうです。

バッテリーの駆動時間ですが、デモ機では4時間程度でした。4時間程度なら実使用上は十分な時間だと思います。ただ、充電時間は予想以上に長かったです。STEREO SOUNDのNo.170に掲載されているレビュー記事によると16時間ということですが、それに近い時間が必要なようでした。
そこで使い勝手上、困ったことに気がつきました。私は音楽を聴かない時は機器の電源を切るようにしています。「Criterion」は背面に電源SWがあるのですが、電源を切ってしまうとバッテリーへの充電は行われないのです。つまり、音楽を聞き終わった後、バッテリーが充電されるまでは電源を入れっぱなしにしておく必要があるということ。
そこである考えが生まれました。これまでの使い方を続けるのであれば、どうせバッテリー駆動で聴けるケースは少ないのだから、下位モデルの「Corus」で良いのではないか?「Corus」にしておけば100万円も安いですし・・・。次は「Corus」を借りてみようかなと。しかし、このアイデアは返却日前日の試聴で、もろくも打ち砕かれました。

年明けの週末、返却日が近づいたので再度じっくりと試聴をすることにしました。試聴ソースは、大貫妙子 & 坂本龍一の「UTAU」。正月休みに聴こうと年末に注文したのに、既に年内の発送が終了していたようで年明けになってから届きました。orz ピアノとボーカルだけのシンプルな演奏なので、違いがよくわかるはずです。
やられました・・・。このソースだとバッテリー駆動とAC駆動の違いは歴然でした。AC駆動からバッテリー駆動に切り替えると、音の背景がスッと奥に下がるのがわかります。ボーカルの奥行きが増し、1つ1つの音の周辺に余韻がふわっと広がります。そして、まるで水が砂に吸い込まれるように、音がスーと沈み込むように消えて行き、音が消える瞬間が見えるようです。これに比べるとAC駆動の音は、平面的でどこか乾いた感じがします。音が明るめになり、滲みを感じます。
これを聴いてしまうと、もう後戻りはできません。この音で聴くためにがんばって充電しますよという気持ちになってしまいます。(もちろん、貯金もがんばる必要あり)
それに理屈抜きで気持ちいいんですよね、バッテリー駆動の音は・・・。

「KX-R」と「Criterion」は全く違う方向性で、どちらが良いかは正直悩みます。リラックスして聴けるのは「Criterion」の方かと思いますし、「Capri」の延長線上にある音なので、違和感を全く感じません。実は、JEFF ROWLANDの音が好きなのかもしれませんね。

ずいぶんと長文になってしまい、申しわけありません。
このクラスになるとすぐには買えませんので、急ぐ事はないかと思い、実は追加でもう1機種、試聴を計画しています。さて何でしょう?
まだ、いつ借りれるかも全然決まっていませんので、楽しみにしてお待ちください。
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Ayre「KX-R」 [プリアンプ]

KX-R.jpg

3番目にやってきたのは、Ayre「KX-R」。
「KX-R」は以前「MX-R」と一緒にデモ機をお借りしたことがあるので、自宅で聴くのは2回目です。その時の印象は「恐ろしくクリア」というものでした。

今回も音が出た瞬間に、まずクリアだと思いました。弱音の再生能力が高く、余韻がとてもきれいに聴こえます。また、立ち上がりが速く、瞬発力のある音です。ソースの音がそのままスパッと出ている感じなのですが、キツい感じにならないのがAyreらしいところだと思います。

ボリュム操作時に、ロータリーエンコーダーが回るゴン、ゴンという音がします。結構大きな音なのですが、慣れれば気にならないかと思います。ボリュームダイヤルの操作も気持ち良く、リモコンの反応も良いので使い勝手は良さそうです。「MX-R」とデザインが揃うのも嬉しいところです。

今回は、現在使用中のJEFF ROWLAND D.G.「Capri」と切り替えながら比較したのですが、CDプレーヤーの置き換え等で前回よりも全体のクオリティレベルが上がったのが原因か、以前比較した時よりは音質差が小さいように感じました。もちろん、S/N感や余韻の再現能力に圧倒的な違いはあるのですが、「Capri」の柔らかめの音もそれはそれで魅力的かなと。
「MX-R」と純正ペアというところもあって「KX-R」が本命だとは思っているのですが、なんとも難しいところです。

また、実使用上1つだけ困りそうなこともありました。打ち込み系のJ-POP等の音圧が非常に高いCDをかけると、適正なボリュームの値が2〜3くらいになってしまうのです(「KX-R」のボリューム値は、0〜60)。そのため、最小の1でも結構な音量。拙宅は専用ルームが無いため、リビングで聴いているのですが、隣の部屋で家族が寝ている場合もあり、その時にはもっとボリュームを落としたいところです。そのため、「KX-R」を導入した場合は、この手のCDを聴くのは難しくなりそうです。

自宅試聴をお願いしている最後の1機種は、JEFF ROWLAND D.G.の「Criterion」。「KX-R」が難しそうかなと思ったので、気持ちがグッとこちらに傾きかけています(笑)。これからオーディオショーが続くので、おそらく試聴できるのは12月の初めくらいかなと予想していますが、期待して待ちたいと思います。
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FM Acoustics「FM255MkII」 [プリアンプ]

FM255mk2.jpg

次にやって来たのは、FM Acoustics「FM255MkII」でした。
アナログ感覚あふれる悪く言えばちょっと古くさい外観。正直なところ、あまり好きなデザインではないのですが、造りはしっかりしています。電源ケーブルが本体直付けなので、交換ができません。アクセサリーにあまり興味のない私にとっては、それほど気にならないことなのですが、ちょっとケーブルの長さが短めで設置に苦労しました。

先日の「SOLO」同様、音を出してすぐに驚くようなことはありませんでしたが、S/Nの向上と音の分離感が違います。とても自然なクリアさが、FM Acousticsのプリアンプの持ち味かと思いました。それに何といっても音色の気持ちよさ。肌触りのいい音で余韻が美しく再生されます。以前からFM Acousticsの音は浸透力がある音だと思っているのですが、派手さはないのに身体に染み込んでくる感じがします。前日に飲みに行って疲れていたというせいもあり、女性ボーカルを聴いていて寝そうになりました(笑)

音の良さとは対照的に、使い勝手は悪いですね。まず、リモコンが無い。これは、それほど気にしていなかったのですが、いざ使ってみるとやはり不便です。それから、これが一番辛かったのですが、ゲインが高めなのか拙宅の環境だとボリュームが1目盛りも回せません・・・。そのため、適正ボリュームに設定するのがとても難しく苦労しました。アッテネータでも入れないと実使用は厳しそうです。

音は気に入ったのですが、使い勝手と価格を考慮すると導入は難しそうです。残り2機種はどうでしょうか?
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VIOLA「SOLO」 [プリアンプ]

VIOLA_SOLO.jpg

ここのところの円高で、もしかすると海外製品が安く買えるのではないかと、プリアンプの価格をショップに問い合わせてみましたが、期待したほどではありませんでした。orz
円安になった時は、すぐ価格を上げるのにねえ・・・。
というわけで、ローン組んででも購入とはなりませんでしたが、この機会に候補は絞っておきたいと思い、試聴を始めることにしました。自分であたりをつけていたものに、ショップの方のお薦めを加え、4機種ほどの自宅試聴をお願いしました。

最初に届いたのがVIOLAの「SOLO」。いわずとしれたVIOLAのリファレンス・プリアンプです。
届いてみてビックリしたのがそのサイズ。モノラル・プリアンプなので薄型2筐体なのは知っていたのですが、届いたのは4筐体とケーブルがひと山・・・。そう、電源が別筐体でした。VIOLAがSW電源を使うはずもなく、考えてみればあの薄型ボディに電源が入るはずはないんですよね。電源部自体がパワーアンプの「FORTE」1つくらいのサイズで、もちろんLRに1つずつなので設置するとかなりの場所をとります。

なんとかセッティングして、音出しを始めました。「うん?」とりわけなんてことない音です。400万円越えのアンプなので、もっとすごい音を期待していたのですが・・・。しばらく聴いていて音の滑らかさが全然違うことに気がつきました。暖かみがあって、滑らかな音色です。加えてVIOLAの製品らしく中低域が分厚くなります。ただ、ソースによってはこれが仇となり、低域の抜けが悪く感じることもありました。オーケストラやクラブミュージックは低域が分厚く迫力があって良いのですが、ジャズのピアノトリオなどは、ドラムやベースが強調され過ぎて肝心のピアノが引っ込んでしまう場合もありました。ただ、基本的にはクリアな音で、プリアンプとしての基本性能の高さを感じます。

プリアンプがモノラルだと使い勝手が悪いのではないかと心配していましたが、リンク用の専用ケーブルで接続することでボリュームがスムーズに連動して動くので、何の問題もありませんでした。加えて、反応がちょっと鈍いのですが(電池の残量が少なかったのかも)リモコンも付いていますので、使い勝手は良好だと思います。

最大のネックは、やはりサイズです。拙宅では置き場所を確保できそうにありません。また、電源環境に影響を受けやすいのか無音時のハムノイズが気になりました。
気に入ってしまうと価格が価格だけに困ったことになったのですが、そういう意味ではひと安心です。次の機種に期待したいと思います。
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